時間を有効的に使う：顧客のオペレーションリスクを把握する重要性について

ここ数年で、世界中のあらゆる産業が貿易戦争や政治的要因による影響を受けている。うまく利益を上げられた企業は結果を出し、その道をリードしているが、それと同時にマイナス的な影響を受けた企業は驚異的な打撃をも受けている。その原因の一つとして、パンデミックの到来はこれらの企業の崩壊を加速させ、更に深刻なダメージを今現在も与え続けている。

クライアント：      中国本土の電子企業
債務者の所在地： アメリカ合衆国
背景：      商品に対する700万香港ドルの債務回収

当案件のクライアントは、そのアメリカ在籍の債務者とビジネスで長年の関係を培ってきており、それまでは互いに何の問題もなかった。しかし、2020年半ばに700万香港ドルの取引をおこなった際、債務者は支払いに応じられない旨を一通のメールのみにて申告した。クライアント（債権者側）が多方面から債権の回収を試みるも、債務者側の取引担当者との直接的な連絡がとれなくなり、パンデミックの影響で直接訪問も難しい状況となっていた。また、クライアントは米国での国境を越えた訴訟を検討したが、外国資産へのアクセスが抑止されていたため困難を極めていた。そこで、クライアントはRMSへ債権回収の案件及び債務者のステータスの調査を依頼する。

RMSのビッグデータを活用し調査した結果、いくつかの会社も同時期に同じ債務者に対して未回収の債権があることが判明し、更に、債務者の会社の従業員数も以前と比較して半分以上も減少していた。これらの情報からRMSの見解として、クライアントの抱えるリスクは極めて高いと判断。本ケースの状況を洗い出した後、クライアントは積極的に回収案件をRMSへ依頼する運びとなった。

パンデミックによる影響から債務者側の会社には誰一人出社していなかったが、最終的に回収担当者が在宅で働いていた債務者側の担当者と連絡を取ることに成功する。しかし、その担当者によると、パンデミックによる突然の変化によって経営が難航しており、会社も閉鎖する寸前のため、彼らの弁護士の手に委ねられていると忠告。
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RMSが債務者側の弁護士に確認したところ、債務者は未払い額の全額やその他の債務に対する返済は不可能であると提示される。RMSは米国に根ざしているため弁護士の先延ばしにする対応についても熟知しており、債務者側によるパートナーの優先順位も無いことを把握していた。そして、債務者側の倉庫内にまだ一定の在庫があった。RMSの継続的な努力により、債務者から負債金額の半分を3か月で回収することになった。また、結果的に当ビジネスは回復の兆しがないために閉鎖となり、デフォルトから閉鎖に至るまで6か月かかった。
最終的にRMSはクライアントに代わり、損害を軽減した上で債務者から負債を半分回収することに成功した。こちらで把握している限りでは、回収を試みた多くの債権者は結果的に何も回収できずに終わることが多いため、早急なアクションが必要となってくる。

コロナの発生は拡大し、深刻かつ広範囲にわたり貿易や商取引にも影響を及ぼしている。したがって、取引のリスクを予め把握し、売掛金回収のセキュリティを監視するなど、あらゆる規模の企業が管理を強化する必要がある。
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強靭なビジネスと売掛金のセキュリティは、ビジネスを存続させるための鍵につながる。ビジネスパートナーとして他社と共に仕事を始める前に、パートナーとなる企業のことをよく熟知しておくことが必要である。基本的な身元調査と信用調査は、顧客（パートナー）のリスクを評価する面でも役立つことになる。パートナーのビジネスステータスについて意識を向け、債権回収作業プロセスに陥ることを回避することがより重要となってくる。